
変わらずにあって欲しい思い出がある
変わらずにいて欲しい姿がある
変わらずに美しいままで、私の中で生き続けて欲しいと願う歌
何度も繰り返す『君が早く死んでよかったな」という歌詞

君が早く死んでよかったな 君が早く死んでよかったな
君と見た蝉たちや 君と過ごした夏が
腐り落ちてしまう前にさ さよなら夏、君との思い出
たくさんの君との思い出
いくつも積み重ねた足跡が美しいままで、失わない唯一の方法は、時間が止まること
君がいなくなって、君との時間が止まった今、腐らずに美しいままで一緒に過ごしたあの夏も私の中で生き続けるのだから
この先続く果てしない未来に怯えるくらいなら、終わらせてしまったほうがずっと楽
これ以上増えない君との思い出は、変わらずに
美しく変わらずにい続けても

変わらないものを見つけても、時間は季節は、モノは進み変わり続けていく
自分だけが取り残されたように感じるならば、その場で強く耳を塞げばいい。そうやって、君との思い出を思い返して、二人だけの時間をいつまでも続けて行けたなら、私は幸せなのだから
もしもそうじゃなかったら
そんな恐ろしいこと考えたくもない。
この楽曲は、変わらないものを求め願うモノに私は聞こえる
優しい音に乗せられる君との思い出

シンプルなギターコードの音色にボーカロイド『GUMI』の声が相まって、切なさを掻き立てるこの楽曲。
ある種の終わりを自分たちで決め、心が軽くなりながらも、取り返しの付かない選択と日常に悔いを見つけ出している。そんな感情が歌声にも曲調からも表現され、聴く人誰もが切ない気持ちになる。
夏の思い出を歌うこの楽曲ではあるものの、どことなく懐かしく感じるメロディは、季節関係なく、ふとした瞬間に散歩しながら窓を眺めながら感傷に浸る時間に寄り添ってくれるそんな優しいメロディとなっている。
MVは、四季が移り変わる様子が綺麗なアニメーションで描かれ、より一層楽曲の魅力を引き立たせる
何度も移り変わるこの動画が、撮影者が黒猫が何を物語っているのか、視聴者それぞれの考察を掻き立たせ、奥深い作品であることは間違えない