しっかりと仕事は納めたはずなのに、口座に収められるものが増えないのはなぜ?

せっかく予定もなく1日寝られるだけ寝られるというのに、早朝に起きてしまう習性が嫌になる今日この頃。
家に居たってしょうがないので、少し身だしなみを整え、首元を温めながら散歩に出かける。
子どもの頃ってもうちょっと年の瀬にワクワクしていた気がするけど、冬のせいか寒さのせいか気分はそこそこに一年を振り返るようになった。
そう言えば、今年は例年よりも別れが多かった気がする。
死別に生別に構わず、時の流れも自らの決断も含め、終わりが続いた。
もう少し何かできたのか。とか。あれがベストだったよね。とか。
何かと自分に言い聞かせては、今年を過ごしてきた。
終わりはいつだって突然で、そこに美しさなど求めても、空回って崩れていくのが世の常。
それでも、美しい去り方っていうものはあるらしく
2024年『MOROHA』というバンドが去った。
私は正直、17年存在したそのバンドを知ったのは、数年前で
強く絆を結んできたファンに比べれば、烏滸がましい限りだが、突然のその知らせに驚き、そして彼らの言葉に感動した出来事だった
ツアーファイナル東京公演で突如発表されたその知らせは、彼らの内で決めたことだった。身内にも大きくは広めず、心の内で沸々と悩みあぐねては、出した決断。演奏終わりに語られた率直な胸の内。清々しさと重みと思いを背負った背中を私たちは見送るだけだった。
「いつでも最後だと思いながら演奏していた。だから悔いはない」この言葉は、あの発表の仕方だからこそ重みが増した言葉だと思う。口だけではなく、態度だけではなく、その活動と去り方で、彼らのアーティスト像が美しい形に終止符を打った。
自分の現在地を見ては、終わりを想像して見ると、居た堪れなくなり勝手に体が動く
きっと、好きな時に起きて、用意された必要悪に傷を増やしては好きな時に動いて、寝る生活ほど楽な生活はない。
何もかも投げ出すことはいつでも出来るように。いつまでも歯を食いしばって、何かに挑戦し続けることが美しい生き方だとは思わない。
ただ、エネルギーのある内に歯食いしばって全力で走ることに挑戦し続けていたい。と改めて思う。
今あるこの時間の価値を見つめ直して初めて、明日の価値を高められるのではないか。
なんて、一年を振り返ろうとするといつでも暗い話ばかりなのだが、楽しめた日々だってあることは間違えない
だからこそ、また明日からも生きる理由がある
と、無理やりに良い風に締めくくろうかと考えながら、たまたま見つけたパン屋のカレーパンを頬張り、冷たい風から逃げるようにマフラーに顔を埋める。