
車に乗り込むと「今日はコラムの日です」と丁寧に教えてくれる電子のお姉さん
なら、何かコラムを書こうかとアイデアを頭の中で探っていると、ランダムで再生される曲が決して忘れさせないようにと、この曲を流してくれる
春を憂い、春を灯す楽曲
250文字に込める ただあなたが目に映る幸せを
逢いたい人がいるこの世界には せめて僕が生きる意味がわずかでもあるかな
夕暮れの雨のように 思い出は通り過ぎる
傘もないから 打たれるばかり
ガラにもなく難しいこの世の仕組み憂いてみたり すぐにボロが出て苦笑い
そんな時も 隣に君がいたらな
君の眼に僕が映る ただそれだけでいいような
君を君たらしめるすべてを 僕の手にしたいような
ああ したいような
逢いたい人がいるこの世界に
今日も目覚める 僕はきっと幸せですよ
君の眼に僕が映る ただそれだけでいいような
君を君たらしめるすべてを 僕の手にしたいような
ああ
ただ、あなたを思う詩
昨日まで当たり前に浮かんでいたあの景色も
真っ暗な始発の電車に笑い合って登校していたあの時間も
憂いも苦しみもあなたが隣にさえいれば
いや、隣じゃなくても、この世界にいるだけで
私には生きる意味があるのだと教えてくれていた
今日も目覚めて、ただ会いたい人がいるという幸せ
あなたの目に私の姿が
私の目にあなたの姿が映るという幸せ
別れに憂う春は、生き続ける上でこれからも続く
明るく咲き誇る花を灯すために、生き続けるために
私はこの曲を聴き続ける
2011/03/11 当時を振り返る思いと言葉たち
RADが追悼の意を込め作成された数曲のうちの一つ『春灯』
この楽曲のMVには、2016年から5年前を振り返り、当時の心境や思いを言葉に書き記した紙とその景色がいくつも流れていく。
幼い頃の震えや子を守る親、苦悩を抱える消防士の言葉など
当時の経験者が綴るその言葉どれもがこの歌詞と相まって、それらの情景が鮮明に浮かび上がる
できれば忘れたい情景に、無かったことにしたい苦しい思いはあるものの
決して忘れてはいけない出来事へのジレンマに今なお立ち向かい、乗り越えようと努力している方々へ
幸せな瞬間を噛み締められる時間が、増えていければとただ願うばかり