
神と崇め、ファンとしてその楽曲を聴き続け
片や、漫画の世界のような人物で輝き舞う姿を見ていた
お互いを画面の向こう側同士で認め合っていた二人
全く別の世界で戦い、表現し合う二人が、運命と呼ぶに他ない出会い方でコラボを果たした今回
つるまいかだ原作『メダリスト』がアニメ化した際の主題歌である『BOW AND ARROW』という曲が巡り合わせたこの対談は、共演したMVの秘話や狂気の世界で戦う二人の共通した苦悩に迫った。互いを尊重し合い、言葉を交わす一時間弱という時間を一瞬のように思わせる、そんな深く濃い内容を少しだけ見ていく
『BOW AND ARROW』驚愕のMV発表

2025年3月5日に突如として発表された『BOW AND ARROW』のMV
楽曲リリースから少し時間が空き、待ちに待ったMVながらに皆の期待は高まっていた。その期待を遥かに大きく超えるどころか、それよりも想像をもしなかった人物の出演に、ファンは騒然とした
『羽生結弦』
日本が誇る、紛れもない世界一のスケート選手
競技スケートを題材とした作品ながらも、まさか羽生くんが出るとは
プレミア公開中ながらも話題を呼び、どんどんと同時接続者が増えていった
『BOW AND ARROW』という曲のMVとして、これ以上にないほどの演者としての舞を見せてくれ、
引退されてもなお、あの頃の美しさのままに、この楽曲をさらに魅力を引き出せいてくれた
対談でも触れていた『BOW AND ARROW』という楽曲名に『結弦』という名前
いろんな奇跡が重なり、もはや運命として出会わざる負えないような二人
出会うべくして巡り会ったと改めて思わされる、そんなMVであった
自分がやるからには『羽生結弦』だからできる煌めきを

【『BOW AND ARROW』ショートプログラム】
オファーを受けた羽生さんは、楽曲を聴き、また尺を確認した時、競技の振り付け、ショートプログラムとしての振り付けの構成で、舞うことを決意したという
漫画を読んでいる人、アニメを見ている人にも見て楽しんでもらえるように、主人公『結束いのり』の振り付けを参考に、構成していった
ただ、その振り付けをそのままやるなら、自分じゃなくてもいいと思った羽生さんは
『より強く』『よりカッコよく』『やっぱ羽生すごい』
と思わせるような踊りを見せるように、より高難易度な技を織り交ぜ、アレンジをし
競技スケートを知っている人が見ても、レベルの高いものを見せていったという
その思いや考えを聞き、彼が世界一たる所以の片鱗を見えた気がした
自分に大きな枷をつけ、目標を高く、よりカッコよくと自分に言い聞かせより高みを目指していく
期待される『羽生結弦』という姿をいかに応え、また超えていくか
現状に満足せず高みを目指すマインドがあるからこそ、頂に登り詰めた美しさがそこにあるのだと感じる
MVとは、別にそのショートプログラムver.の映像も公開された
氷上で舞う彼の姿を見て
『美しい』
その一言に尽きた
美しく舞う姿に、飛び散る氷、吐かれる熱く白い息
息も止まるようなその踊りに、改めてフィギュアスケートという競技の美しさを再確認し、そのカッコよさに魅了された時間となった
ありがとう動画を上げてくれて( ; ; )
全肯定し応援する立場へ

【『ピースサイン』と『BOW AND ARROW』】
米津さんの楽曲には、確かに純粋な『応援ソング』というものは無い
苦悩と澱んだ暗い思いを詩に認め、同じ思いの人へ寄り添ってくれる歌詞が米津さんの詩の特徴である
応援とは、責任が伴うもの
そう考える米津さんの言葉から、その責任を考えるに応援ソングというものは無かったという
ただ、今の足元と現在地を見つめ直せば、徐々に背中を押す側の立場になっていたことから
『ピースサイン』という応援される、エールをみなぎらせる目線から
あなたを全肯定し、共に歩んで戦ってきた道から最後
『行け!』と背中を強く押してくれるそんな目線へと変わり、この楽曲が生まれたという
米津さん自身も覚悟を持ち、責任を伴うことに向き合い、認めた詩だからこそ
この楽曲を聴いた全ての人が、背中を押してくれているような気持ちになるのだろう
狂気の世界で戦う二人の共通点

【幸せと犠牲】
私たちが見る『羽生結弦』は美しく、カッコよく華麗な姿しか見ていない
ただ、その姿を築き上げるために積み上げてきたものは、彼だけが抱える苦悩や苦しさがあり、美しさはその上で成り立っている
死ぬかもしれないという覚悟を持ったジャンプや数多の練習
美しいものを届けるために、そして自分の大好きなものを楽しむために戦い続けることこそ
二人の共通する考えだった
大好きで楽しくて初め、続けてきた楽曲制作やフィギュアスケート
それでも、続けていき数多の人へ届けるには、自分の理想に近づけるためには楽しいことだけでは無いのは確か
しかし、その楽しむために苦しみ地を這うような思いをした先に辿り着いた自分の姿にこそ、価値があるからに、その苦しむ時間こそ、価値があり、自分の存在意義を感じる瞬間なのだと語る
表現者としての性なのか、互いの苦悩を語る言葉に、深く頷き合う二人
全く別の表現の仕方で、カリスマ的人気を誇る二人が持つ共通点は、『BOW AND ARROW』という楽曲を通し、少しだけ垣間見えた気がした
自分たちが届けたい想いと普遍性との間
『自分』という証明をし続けるために、その生み出す苦しさと戦い続け
これからも美しくあってくれるのだろうと、また私たちを楽しみにさせる