
言葉じゃうまく伝わらないのなら踊ればいい
踊れないのなら言葉を丁寧に並べたらいい
大体のことは、大体で終えてとにかくこの切り出した話を伝えた
けど、どうもおぼつかないこの口は、いつからかこじらせているみたい
言葉が上手く出なければ、踊ることもできないこんな僕は・・・
踊ることも憚る日々は僕では愛せない
君と最後のダンスを踊ろう クラクラするのはライトのせい
ひとつだけ確かなことがあり それを口にするのを戸惑う夜
クラクラと目の前が歪むこの視界は、きっと眩しすぎる光のせい
きみとの最後のこの夜は、何もかも忘れて踊り続けていたい
確かな思いも確かな感情も
きみが知らない内に秘めるものはたくさんある
これらをとにかくきみに伝えたくて
大体やることは、大体で済まして、「ねぇ」と声をかける
まとまらない頭の中から出る言葉は、順番なんか関係なくて出ること出ること踊り狂っている
緊張?不慣れ?
どうにもこうにもいかないこんな自分は、いつからこんなこじらせていたのか
どうにもこうにも、やっぱり口にすることができない
見えないもの望む暮らし アルコール漬けで濁る景色
思い出はめきめき遠ざかり タダで息をするのも憚る夜
きみがだれかと踊っていたダンス
その歩き方も息遣いも、指先までも僕が教えたモノなのに
それを言ってしまったら卑怯だよね
僕はきみと同じになってしまう
虚空に手を伸ばして、クラクラとアルコールに頼る毎日
気付けば、その輝きでクラクラしていた日々は遠の昔のことで、生きる意味も価値も無くなった今、ひたすら何かに息をさせて貰っているだけ
最後のあの時
僕が精一杯正しく並べた言葉は、本当に正しかったのか
バラバラな僕が放つ言葉のまま、正しくなろうとしないままにいたのなら、もしかしたらって
正しくステップなんか踏もうとせずに
踊らなきゃよかった
きみはかわいくて、とてもかわいいきみは
どうかいつまでも幸せであってほしい
だから、僕はきみを
愛することはできなかった