
出会いは偶然か、それとも仕組まれたものか
頬の赤らめも、視線もすべて作られたものだったけれど、消えない思い出
たった数日の想い出が、当たり前を変えていく
その時間だけは、嘘ではない確かな時間
手を伸ばす指先に、触れることのできない花束を
話題が話題を呼んだ『アニメ:チェンソーマン』
正式な続編として、レゼ編が劇場版として公開し、続々とその話題が相次ぐ
救いのない『藤本タツキワールド』に引き込まれ、幕が下りても静まり返る空気は、やはり独特なもの
複雑な運命を背負わされる二人が出会うひと夏の想い出を色濃く鮮明に写した、そんな映画
『映画:チェンソーマン レゼ編』キャスト


- ポチタ(CV:井澤詩織)
- マキマ(CV:楠木ともり)
- 早川アキ(CV:坂田将吾)
- パワー(CV:ファイルーズあい)
- コベニ(CV:高橋花林)
- 岸辺(CV:津田健次郎)
- サメの魔人【ビーム】(CV:花江夏樹)
- 暴力の魔人【ガルガリ】(CV:内田夕夜)
- 天使の悪魔【エンジェル】(CV:内田真礼)
- 音楽:牛尾憲輔
- 主題歌:米津玄師「IRIS OUT」「JANE DOE」
- 劇中歌:マキシマムザホルモン「刃渡り2億センチ(全体推定70%解禁edit)」
心が揺れ動いた、たった数日の夏

『自分に心があるのか疑問を抱える少年』と『心など生まれた時から無いものと諦めていた少女』
突然の雨で引き寄せられた二人は次第に同じ時間を過ごしていく
カフェでの会話、夜の学校での授業
月明かりに照らされる星が浮かぶプールに飛び込み泳ぎを教えてくれる
一人ぼっちのネズミが出会うひと夏の想い出に、爆ぜる花火
何もかもが初めての彼にとって、特別な時間であるほかない
当たり前を噛みしめていた幸せな時間に、笑ってくれる彼女の存在はまさに青天の霹靂
盲目にならざるを得ない中、彼女からの一言
「私と一緒に逃げない?」
これまでの彼であれば二つ返事で返すところ、今はこれまでの生活の情景が思い浮かぶ
当たり前の生活が続くことを望む彼は、そんな日常に彼女がいて欲しいことを伝える
素直に行為を寄せてくれる子
それが隣で居てとても伝わり、そして自分も行為を寄せることに気付く
彼女の想いと自分の日常を振り返り天秤にかける中、突然に痺れ熱い舌と赤く染まる土
彼女の一つの狙いは彼の心臓だったことがわかる
泳ぎを教えてくれたことに嘘はないこと

目的のためにそこに自分の意志などない彼女は、騙すことも厭わない
術中にハマっていく彼に対し、淡々と任務をこなしていく
彼の心臓を狙うため、真っ向から暴れ対峙していく
彼女の爆風は町中を巻き込み、花火のように弾ける火花を感じる間もなく、消えていく人々
彼は彼女の想いの真意も確認する間もなく戦う、与えられた公安の役割として

戦いの末、お互いは初めて海辺で心を打ち明け合う
助けられたことに理解に悩む彼女
これまでの行為は作られたものと知る彼
それでも尚彼が向ける行為に彼女は思わず笑う
きっとその笑顔は真意であり、そして、過程はどうあれ、一緒に過ごしたあの時間もきっと同じように真実だったこと
学校で過ごした時間はたった二人だけの世界で成り立っていたこと
今度は彼が返す
「一緒に逃げね?」
どんな経緯でも決して変わらぬ彼の想い
けれど彼女は、押し返し一人で逃げることにする
それは、彼を支配するものへの恐怖心
それは、任務失敗の償い
それは、人といることへの揺らぎ
それでも、もしも彼の言う通り、彼の愚直な想いと一緒に添い遂げられるなら
そう、ガーベラに向かい問いかける
ラストシーンでこの映画の意味が決まる
「なんで・・・初めて出会った時に殺さなかったんだろう」
最後の瞬間に過る疑問と後悔
でも、今はなぜか後悔の狭間に安心が隠れる
なぜ、海辺でも彼を殺さなかったのか
指に触れる指を思い出すと胸が締め付けられる思いになる
間違いで満たされた世界の中であなたと一緒にいたかった
「ホントはね・・私も学校いった事なかったの」
この一言を伝えたかった人
横たわる彼女の視線の先には、いるかいないか分からない彼の姿を想像し安心と後悔の中、彼女は眠る

たった数分のラストシーンで、この映画の魅力と意味が大きく変わる
唯一見せた彼女の真意
彼女の心の声は嘘ではなく、やっと見つけた希望の光に近いような、彼の想いに最後手を伸ばしてみようと試みる心情が映し出される
彼は希望に満ちた出会いから純白の感情を持ち
彼女は赤く確かな愛の証を確かめるため
一輪の花を胸に抱く
『映画:チェンソーマン レゼ編』劇場グッズ・入場特典
今回の劇場グッズのラインナップはこんな感じ

入場特典に関しては、第四弾まであるとの公式発表があります
第一弾

第二弾

第三弾

第四弾
coming soon
その他にもいろいろ
主題歌:米津玄師「IRIS OUT」「JANE DOE」

IRIS OUT


2 レスポンス
[…] ガーベラに乗せた想いは『映画:チェンソーマン レゼ編』感想 […]
[…] 今君と名付いているすべて欲しい『IRIS OUT/米津玄師』 ガーベラに乗せた想いは『映画:チェンソーマン レゼ編』感想 […]