
音楽が趣味という人には、”それぞれ音楽の楽しみ方”があると思いますが、一つ共通していることは「好きな音楽を見つけた瞬間」だと思っていて、他には変えられない興奮があると思うんですよね。私も日々そんな音楽を趣味としているのですが、今回も大切な曲が一つ見つけました。それがpeople1の「113号室」という曲。
「113号室」日常を生きる人が抱える苦悩

ボーカルの”ため息”から始まるこの曲。
最初は、気だるげな日々の苦悩を音楽に乗せ、歌っている。「日々の生活に疲れ切った人の根本にある願望を叫んでいるモノ」悲しげなメロディに乗せられた歌詞と泣き叫ぶような歌声が私の身体に染み渡るように伝わってきた。
寄る辺のない日々がただ待っているんだろう。慌てふためいたってしょうがないね。
日常にふと現れる孤独感。当たり前でいつも感じるそいつは、”よくある話”だから慌てたってしょうがない。死ぬよりもこわいことがある中で、悲しく疲れた時に、同じように嘆き、諦めた歌詞は、私たちに寄り添いをくれる。
「113号室」MVから見える クリエイターの苦悩

この113号室という曲には、MVが存在しYouTubeにも投稿されている。
白くまの日常が描かれるアニメーション。そこでは、日常に勤しむ姿と夜に降り掛かる自問自答する姿が描かれており、しょうがなく、仕方なく過ごすよくある生活が見受けられる。
アニメーション後、2コーラスに入ると一人の男性(皆様ズパラダイスさん)の実写映像。
仕切りに机に向かいは突っ伏し、ペンを持ち、頭を抱える描写。
とびっきりのメロディーも 気の利いた言い回しも なんにもない僕はどうしたらいいんだろう
MVを観た上でこの曲は、日々の苦悩もさることながら、クリエイターの苦悩を描いた物なのだと私は感じた。
書いては消して、書いて書いては消して。暗い部屋で暗い中でただ一つのメロディと言葉を探し続ける孤独の戦いを嘆く曲なのだと。
ただ君とゲームをして、勝ったり負けたりしていたいだけなのに。
世界でひとりぼっちみたいに思う中で、こんなことを考えているのは、歌っているのは、彷徨い続けるのは・・・
その先の歌詞は、この曲を聴くクリエイターそれぞれに委ねられ、気付かせてくれる。そんな曲なのだ。
私は、きっと立ち止まるごとにこの曲に立ち返るのだと思う。私の代わりに叫んでくれる曲として、一緒に歩いてくれる曲として。(犬もね)