
ジブリ作品『君たちはどう生きるか』の主題歌。そして、米津玄師渾身の一曲でもある『地球儀』
米津玄師名義にて100曲目ともなるこの曲は、どこか一区切りを感じるタームとなったと私は感じる。
憧れのジブリ作品との4年かけた決死の曲に、私たちは魅了される。
そんな『地球儀』という曲を改めて見ていこうと思う。
日本の誇りでもあるジブリへの憧れ
ジブリという作品は、日本人であれば必ず避けては通れない作品の一つ。それぞれの世代が持つ好きな作品。数少ない世代間を飛び越え話題が共通するものとして、魅力高く、評価され人気の作品が数多くある
そんな魅了され、影響されているのは、『米津玄師』も例外ではなかった。
この曲には、ジブリという作品、そして宮崎駿と鈴木敏夫へのリスペクトが溢れ出る。例として、米津玄師は100曲目にして初めて、自分が描いた絵以外のイラストをジャケットとして採用したのだ。
米津さんは過去に「自分の手元から飛び立っていく一つの作業に最後イラストを描く」との発言もあり、曲に対してイラストで表現する事は、彼にとって大きな工程のはず。
その工程すら土返しし、この曲にはそのイラストしか考えられなかったと言わんばかりに、監督の原画を採用した。
それほどまでに、彼はこの曲を『君たちはどう生きるか』に捧げたのだ。
『君たちはどう生きるか』のために描かれた楽曲
※ネタバレ注意
やっぱタイアップ曲を書かせたら一級品
偉そうに言うてますが、私は常々思っているんです。米津さんが作品の主題歌を作ると、その作品を新たな角度で見させてくれ、そして、色濃く作品のキャラクターの心情を映し出す人だと。
この道が続くのは、続けと願ったから
現実では、母が亡くなり、また新たな母ができ、兄弟ができたと告げられる。新しい地で、学校の人とも馴染めず、孤独を抱えていた主人公。
対して、下の世界はとても綺麗で、美しい現象や場所があった。幻想的で見惚れてしまうよ時間もあっただろう。
しかし、彼はこれから何が起きるかわからない人生を、新しい母と歩むことを選んだのだ。
醜くも汚い自分を知りながらも、彼は現実世界を選んだ。これから歩む道で出会う人々に希望を見出し、彼はそう生きていく。
映画で描かれた主人公の決断を、サビの歌詞に乗せ歌い上げるこの表現力に、私は感銘を受けた。
この曲はこの作品のために生まれたに他ならないモノだと、そう感じる。
米津玄師『100曲目の先に』
この曲を100曲目とし、大きな節目を迎えた米津玄師
私はこの曲をはじめに聴いた時、「あぁ、一区切りしたのかな」と率直に思ったのは確か。一つの憧れと夢の大仕事を終え、彼が次に目指すモノはこれまで通り、我々の想像を遥かに超えてくるだろう。
そして、必ず楽しませてくれる。魅了し続けてくれることは間違い無いだろうと。そう思わせてくれる唯一無二の存在として、これからも大きく手を広げ羽ばたいてくれるのだ。