
暑いのが嫌い
汗かくのが嫌い
故に夏が嫌い
夏になって良い事は、あまり無いのだけれど。強いて言えば、クーラーをガンガンにかけ、布団にくるまる背徳感くらいか。
しかし、夏を感じると同時に、「焦燥感」が私の心にざわつき始める。その正体は何なのか、毎年のように考える。
それは、セミの音に気付いた時から。サマーウォーズの予告を見た時から。
そのざわつきは始まっていて、つい今年の夏の予定を考え始めてしまう。
行くはずもないのに。
日光に当たりたくもないのに。
商店街や祭りの情報を収集してしまう。
確かに、夏にしか撮れない景色はたくさんあり、綺麗な自然光の中撮影する生い茂った緑は、何にも変え難い。
少年少女たちが、暑さを感じないと言わんばかりに自転車で爆走する姿は、何だか元気をもらう。
汗水流し働き、戦うサラリーマンや主婦を見ると、励まされる。
夏にしかないこと。夏にしか出来ないこと。それらの特別な景色が、無数にありすぎるが故に、年に一度の季節を大切に騒ぎ立てるのだろう。そんな、群衆の姿に少しでも影響される私が少しいるのだ。
浮足立つ心に、恥ずかしさを感じながらも、自分なりに夏を満喫してみようか。
ただ、暑いのも汗かくのも嫌だから。涼しくなった夜夏の風にあたりながら、ガリガリくんでも食べよ。