
2025年10月20日
今季最大のニュースが突如飛び込む
今年でデビュー20周年を迎えるロックバンド『RADWIMPS』
そんな彼らの美しき一年を彩るサプライズアルバム
トリビュートアルバム『Dear Jubilee』
今もなお色褪せない衝撃のデビューアルバム『RADWIMPS~無人島に持っていき忘れた一枚~』を手に取ってからもうこんなにも時間が経ったのかと思いながら
あぁ、ついにこの時が来たかとジャケットを眺め、想いに浸る
彼らに影響を受け、言葉に支えてもらい奮起しここまで生きてきた
そうして今ここにいる、今を彩る様々なアーティストが『Dear Jubilee』という作品を完成させた
何がそれほどに美しいのか
何がそれほどに心を動かすのか
『Dear Jubilee/RADWIMPS』

曲順は、それぞれリリース順で組まれる
誰が歌うのか、なんの曲を歌うのか
発表は、最初文字数を?で表され、ファンたちを沸かせた
アーティスト名の五十音順に一日ごと計二週間かけて、全貌が明らかになっていった
私は、その五十音順にかけ、一曲ずつヘッドホン越しに聴いていった
- 上白石萌音「25コ目の染色体」
- SEKAI NO OWARI「最大公約数」
- 米津玄師「トレモロ」
- iri「ふたりごと」
- ずっと真夜中でいいのに。「有心論」
- My Hair is Bad「いいんですか?」
- 宮本浩次「おしゃかしゃま」
- DISH//「携帯電話」
- Mrs. GREEN APPLE「狭心症」
- ヨルシカ「DARMA GRAND PRIX」
- YOASOBI「会心の一撃」
- Vaundy「前前前世」
- ハナレグミ「そっけない」
- 角野隼斗「すずめ」
ふたりごと/iri

ゆったりとした曲調に、『iri』さん独特のリリックで、新しい『ふたりごと』の姿に
この楽曲のメロディと歌詞を俯瞰で立ち返った時に、BPMといい雰囲気といいこっちが本来ではないかと思ったりもするけれど、改めて、RADWIMPSが作り出すロックバンドとしての『ふたりごと』は本当に唯一無二の楽曲で、なおいまだに色褪せない美しさとロックソングとしての人気な所以に改めて気づくことができた
25コ目の染色体/上白石萌音

鮮烈なデビュー曲
RADWIMPSとしても、ファンとしてもとても大切な曲
だからこそこの曲は、トリビュートアルバムとして外すわけにはいかなかったと思う
誰が歌うのか、そうなった時
私も、女性アーティストの誰かだと直感的に考えが浮かぶ
なんとなく、20年前のRADのラブソングに対し、アンサーとして返してくれる
そんな、優しくて心地のいい歌声を求めていたのではないか
ファンにとっても、大切な曲だからこそ、発表時にはたくさんの声が集まったのだが
完成した作品を聞いては、その疑念など初めからなかったかのような感覚に陥る
そして、優しく寄り添ってくれる歌声は、あの時からの伏線だったのかもしれないと
『上白石萌音』さんは、それら全てを包み込み、歌声で私たちに届けてくれた
ロックテイストではなく、まるで映画の挿入歌のようにゆったりと弦楽器たちが鳴り響き、新しいくも懐かしさを思い出させてくれる『25コ目の染色体』がそこにはあった
有心論/ずっと真夜中でいいのに。

『RADWIMPSの代表曲は?』
と、質問されれば、三日三晩考えても答えは出ないものの、どのファン層と話し合っても絶対に選択肢に挙がる楽曲
それが、『有心論』
当時、その名を知らしめ、新しいロックの在り方と歌詞の在り方を覆した楽曲だと私は思っている
『人間洗浄機』『誰も端っこで泣かないように、君が地球を丸くした』『誰も命無駄にしないように、君は命に終わりつくったよ』
それらを全て神として在る『きみ』は、僕の心臓『心』に有るという、有心論
楽曲の魅力を語ってもキリがないそんな絶対的名曲
そんな楽曲を『ずっと真夜中でいいのに。』さんは、ものの見事に自分の楽曲の色に仕上げ、歌い上げる
ただのカバーではなく、このアーティストが歌うべくして歌う
これが、トリビュートの魅力で有るからに
それを根本から表現した『ずっと真夜中でいいのに。』さんは、本当に魅力高いアーティストなのだと改めて実感する
すずめ/角野隼斗

このアルバム唯一のinstrumentalでの楽曲
映画『すずめの戸締り』の楽曲としても有名な楽曲をあえてインストでカバーするのはピアニストの『角野隼斗』さん
世界で活躍し、クラシックにも携わるアーティストが表現する『すずめ』は、映画のシーンを思い出させ、かつ、洋次郎の歌声も聞こえてきそうな
その圧倒的な表現力というものをアルバムのラストナンバーで知らしめた
最大公約数/SEKAI NO OWARI

『最大公約数』=『SEKAI NO OWARI』
と、簡単にイメージがつきそうなほどに、疑問を抱かぬマッチングだと思った一つの楽曲
爽やかなイメージに、語りかける一つ一つの言葉も
全てが『SEKAI NO OWARI』の世界観に、RADのファンもセカオワのファンも引き込まれていく
セカオワは、昨年の『クリープハイプ』のトリビュートにも参加しており、その個の世界観を表現するところに改めて凄みを感じた
これは、『SEKAI NO OWARI』としての作品だ
と、満場一致させるその魅力は、やはりアーティストとしての個性たるものなのだろう
携帯電話/DISH//

RADのMVに出演する役者は、『実はこの人だった』ということが多々あり、先見の明なのか、それもまた一つ見所
15年前、『携帯電話』のMVに出演した”ある少年”もその一人であり
時を超えて、その楽曲を”ある青年”が受信し、表現をした
『北村匠海』さん
この伏線回収のような起用には、ファンを超えて、感動を与えた
忘れぬ思い、絆や憧れ、恩など
様々な思いを想像させながら、目一杯歌い上げていた
原曲が『着信音』から始まるのに対し、今作は『受信音』から始まり
15年前からの着信に『もしもし』と答える彼
そんな、演出も含めて、魅力高い楽曲の一つである
前前前世/Vaundy

何かが始まる・・
と、高揚感が湧いてくるイントロから始まるこの楽曲は、世界を震撼させた楽曲
2000年生まれ代表のアーティスト『Vaundy』が、視聴者を大いに盛り上げるその歌声には鳥肌が立つ
アレンジはしている
していることはわかるけれど、原曲に近しく歌い上げる
だけれど、これは『Vaundy』の『前前前世』であり、彼の個性が詰まった作品である
すげぇなやっぱ
そっけない/ハナレグミ

ですよね
と、発表が出た時、もっと言えばトリビュートが発表された時には、『ハナレグミ参加』も一緒に発表されたなんて錯覚するほどに、RADとハナレグミの組み合わせの安心感は計り知れない
そして、セカオワとも通ずる
『そっけない』=『ハナレグミ』
という、自然な楽曲起用にまたも納得
それでも、当たり前が当たり前ではないことを、作品を聞けばわかる
やっぱり『ハナレグミ』を起用する理由
『そっけない』を歌った理由は、聞き重ねるほどに、『この人しかいない』ということ
様々なアーティストが参加するこのアルバムの中核の存在として、まとめてくれているような
安心する存在として、やはり偉大な作品である
いいんですか?/My Hair is Bad

今回のアルバムで、数少ないロックバンドによるカバー
『My Hair is Bad』は、純粋にカバーしながらにそのバンドとしての魅力を大いに見せてくれた
『いいんですか?』も言わずとしてれた名曲であり、早口と韻の踏み方で、表現の仕方が難しそうな印象はありながらに、そんなこと『My Hair is Bad』には関係なかった
独特な間の取り方、声とサウンドで、彼らたるカバーだということがすぐに伝わった
ラスサビには、『ラストバージン』の歌詞も盛り込みながら、トリビュートだからこそのスペシャル感を演出してくれる
RADとマイヘアとの関係性があるからこそできた作品なのだろう
狭心症/Mrs. GREEN APPLE

世界の不条理さ無情さ醜さを皮肉たっぷりに叫ぶ
これがRADWIMPSの楽曲の魅力の一つでもある
その一つに『狭心症』という楽曲があり、初めて聞いた時の衝撃は、未だに根強い
『令和代表』『トップアーティスト』『人気No. 1』
そう謳われ、その期待を遥かに超えながら活躍し続ける『Mrs. GREEN APPLE』というアーティストが、その楽曲を歌い上げた
世間的には、『爽やか』『背中を押してくれる』『優しい恋』のようなイメージがあるかもしれない
でも彼らは、『ロックバンド』である
うちなる思いや憎悪や苦しみを表現させたのなら、ただでは済まないのが『ロックバンド』
その実力を『狭心症』という楽曲で改めて知らしめただろう
人気が先行した実力ではない
彼らは、絶対的実力のもとにある人気アーティストなのだと
有無を言わさないその表現に開いた口がしばらく閉じないのは、私だけではなかったはず
おしゃかしゃま/宮本浩次

順次発表する中で、いっっっちばん驚いたのは、このお方『宮本浩次』
まさか
本当に?
まじで?
と、あらゆる疑いと高揚の言葉が浮かび上がりながら、口角が自然と上がったのを覚えている
しかも、楽曲は『おしゃかしゃま』
少し、イメージが付きづらいような、でもイメージできそうな
と、期待が込められる
『おしゃかしゃま』は、『宮本浩次』自身で選曲されたようで、この圧倒的に難易度が高い楽曲を選ぶところにやはりさすがとしか言えない
三味線のサウンドから始まり、和風の雰囲気で作り上げた楽曲
力強い歌声で皮肉たっぷりな歌詞を彼が歌っている
その事実が、自然と心が踊り一緒に口ずさんでしまう
会心の一撃/YOASOBI

ライブでも会場が一体になり、揺れるほどに盛り上がる楽曲『会心の一撃』
ikuraちゃんの美しい歌声とAyaseさんの打ち込み
あれだけ聞いてきた『会心の一撃』
完全に『YOASOBI』の世界観に一音目で包み込まれることに最初驚きを隠せなかった
アレンジはしているけれど、確かにそこにある原曲
電子音の奥に聞こえるロックサウンド
新しいコンビネーションで、新たな作品が生まれた
DARMA GRAND PRIX/ヨルシカ

?の数で明らかに楽曲名がわかる『DARMA GRAND PRIX』だが
まさか、これを歌ってくれるアーティストがいるのかとワクワクさせてくれた作品
そして、それを『ヨルシカ』が手に取るとは、私は想像できなかった
拍の読み上げから始まる
『今日は』と一言発した段階で、もう『ヨルシカ』の世界観に引き込まれましたわ
この楽曲も皮肉たっぷりではあるが、爽やかな歌声で歌われ、叫ばれる言葉でよ改めて『DARMA GRAND PRIX』という楽曲の魅力が浮き彫りとなった
『えぐいよ〜♪』が好きです
トレモロ/米津玄師

『ただのカバーではなく、このアーティストが歌うべくして歌うこれが、トリビュートの魅力で有る』
そう、前述で語りながらも、この楽曲だけは、例外である
アレンジがなされていない、たった一曲
フワリもニュアンスもきっと変えているつもりもない
そんな、純度100%の敬意と好意が込められる作品
『満天の空に君の声が響いてもいいような綺麗な夜』
この歌詞に衝撃を与えられたのは、米津さんもきっと同じだったんだろうと
あの時、あの瞬間のRADWIMPSとの出会いを想像しながら、噛み締めて歌う
心からの憧れが、米津さんの歌声から伝わった
米津さんをより好きになる
RADへ思うことは似ている。トレモロを米津さんが歌ったらどうなるか その真髄を聞くことができた
本当に良かった
一つわかったこと そのことが嬉しいということ

様々なアーティストがRADWIMPSの楽曲を歌っている
改めて気付くその事実に、ただのファンながらに感無量になる
そして、一つわかったことは
みんなRADWIMPSを好きだ
ということ
私が、あの時イヤホンで耳を塞いで過ごしていた日常
そんな日々を支えていたのは紛れもなくRADWIMPSあり、その大切な存在を
みんな経緯はそれぞれでも、同じく好きであることがわかったこと
それだけで、この『Dear Jubilee』という作品に出会えて良かったと
心からそう思う
