朝起きたら世界が改変されていたら?
いるはずの人がいなくて、いないはずの人がいる
あなたならこんな時どうしますか?

sos団クリスマスパーティ、いつものように無理難題に応えながらも準備をする最中
ある日、朝起きいつも通り登校すると教室の雰囲気が一変していた
自分の記憶が周りとは違う。昨日まで楽しく話していた人が自分を知らない。昨日まで楽しく話していた人が学校にいない。
何もかもに戸惑う彼が、その謎の正体に立ち向かう物語。
一世を風靡させ、今のアニメ文化・推し文化の基盤となる作品
『涼宮ハルヒの憂鬱』
その劇場版として、描かれた『涼宮ハルヒの消失』について少しだけ話していきたい
ネタバレありきの記事です。ご了承を。
その選択権は彼の手に『Ready?』

彼女は疲れていた。振り回され、sos団を守り、それに、知らないところで活躍したり
世界を変えてしまいたいと思うほどに追い込まれていた「少女」が望んだ’理想’の世界
一方、自分だけが秘密を知っている世界。宇宙人がいて、未来人がいて、超能力者がいる。
加えて、超人的なハルヒがいる。
とんでもないことに巻き込まれ、命は狙われ、そんな非日常な日常である世界
世界を改変しても、彼だけはそのままでいさせた
世界を変えた方がいいのか・そのままの世界がいいのか
選べとのシナリオ
彼は自問自答を繰り返す
振り回されていた日常は、楽しかったか?
落ち着いた日常が欲しかったのか?
あんな世界に嫌気がさしていたんじゃないだろうか
偉そうにするだけのただの人間と、ごく普通の萌えキャラに、一般的な高校生
それに、時間をかけて少しずつ心を開いていくような少女がいるそんな別の日常があったのかも知れない
彼は決断する
「少女」の思いを知ったその上でも彼はエンターキーを押した
彼は改めて気付く
元いた日常が、『面白くないわけがない』ことを
めんどくさいことを全部ひっくるめて、元の世界が大好きだったのだと
バグ?エラー?これは、彼女の望み

この異常動作は『メモリ内に蓄積されたエラーデータがトリガーとなった』と
そして『そのエラーデータが何なのか不明』であると
彼は、わかっていた。その『エラーデータ』が何なのか
彼女にはわからなくても彼にはわかる。きっとハルヒにだって。
彼女は、こういう”普通”の世界を望んだんだろう
いろんなことに振り回されても無感動状態が通常の彼女は、たまには何もかも投げ出して、もう知らないと言うべきだったのだろう。そうさせてやるべきだったのだろう。
初めて出た『感情』
その戸惑いに世界を変えた彼女
どうしたいのか。どうすべきだったのか。わからぬままに行動を起こしながらも、彼に選択権を与えるため『緊急脱出プログラム』を残す
これはある種、彼女からのSOSだったのだろう
積もり積もった疲労に気付いて欲しかったのだろう
それに気付いた彼にだけできる、彼女への声かけ
全宇宙をひっくり返しても、必ずお前を取り戻す

情報統合思念体がどれだけ高度なやつかは分からないが、もしお前がいなくなりでもしたら
ハルヒと一緒に暴れてやる。ハルヒと一緒に世界を作り変えてやる。
エラーを起こした彼女の処分が検討されていることを知り、そう彼は彼女に言い放った。
彼女は、この言葉で救われたのだろうか。この言葉で肩の荷が降りたのだろうか。
その心の内は、いつものように分からずとも
改めて始まる日常を彼女も一緒に過ごしていく
毎年冬に見たくなるアニメ映画賞受賞(出典:ささだぱん)
こたつに入りながら、不意に見たくなるアニメが消失ですね。
もはや伝説と言っても過言ではない作品ですが、キャラクターの仕草、セリフ共々、演出が現代でも色褪せない美しさのまま、いつ見ても本当に素晴らしい。芸術です。
この映画を見るには、アニメも見ることをおすすめしなくてはいけないのですが、全話必ず見てとは、中々おすすめできないのですよね。絶対見ろと言い回ってはいますけど。根気強く。長門を見習って。
アニメの金字塔『涼宮ハルヒ』は今もなお色褪せません
我々アニメファンの原風景として、いつまでも楽しませてくれることだと思います